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ホワイトロリータ

僕はルマンド派です

ザッケローニJAPAN(現日本代表)の行く末

先日、日本代表はウルグアイ代表と対戦しました。

ウルグアイのエースのうちの一人、エディンソン・カバーニこそ負傷で参加を辞退したものの、それ以外は南アフリカワールドカップMVPのディエゴ・フォルランリヴァプールでエースとして活躍する「噛み付きマン」ルイス・スアレスを始め、守護神フェルナンド・ムスレラセンターバックのディエゴ・ルガーノ、ディエゴ・ゴディンら、ほぼベストメンバーが揃った陣容で、日本代表としてはコンフェデレーションズカップに続き、世界の強豪を相手に力を試せる貴重な機会となりました。

日本代表のスターティングメンバーは負傷の長友に代わり酒井高、不振の前田遼一に代わって東アジアカップでの活躍が評価された柿谷が入った以外はいつもと変わらない布陣。
ここ数試合で完全に批判の矢面に立っているゴールキーパーの川島、センターバックの吉田も不動のスタメン。

試合はというと、ウルグアイが試合巧者ぶりを見せつけた格好となりました。
縦パス一本でスアレスが抜け出すと、その折り返しをフォルランが日本のマークをものともせずにゴールに突き刺します。
直後、直接フリーキックをこれまたフォルランファーサイドへ突き刺し、自身、チームともに2点目を挙げます。
後半に入ってもウルグアイは更に吉田のクリアミスをスアレスがきっちり決めて突き放します。
日本が1点を返したものの、その直後、ボールの処理にもたつく日本からアルバロ・ゴンサレスがチームの4点目を奪って再び3点差とします。
本田が直接フリーキックを決めて点差を再度縮めるものの、反撃はここまで。
今や恒例となった大量失点を喫し、ウルグアイに力の差を見せつけられた試合で終わりました。

フォルラン様が2点取ったのでうれしかった( ・▽・)

さて、結果からも分かるように、日本はここ最近で課題としていた守備の脆さがまたも露呈してしまいました。
特に、後半早々に「懲罰」交代でベンチに下がった吉田のディフェンスは私のような素人目から見ても分かるようなお粗末さで、先制点のきっかけとなったスアレスの飛び出しを容易に許したシーンや、3失点目の軽率なクリアなど、分かり易い形で失点に絡んでいます。
私はコンフェデのブラジル戦の3失点目を未だに覚えています。
どう見てもあのときの彼は試合を諦めているようで、集中力を欠いているように思えました。彼のディフェンス力以前に気持ちで負けていては国を背負って最終ラインを引っ張るなど、とても任せる気にはなれません。少なくとも私はそう感じました。
恐らく、吉田は次の試合は最低でもスタメン落ちはするでしょう。同じくミスの目立った川島は吉田ほどではないので微妙ですが、次もまた彼がスタメンとしてピッチに立っているようでは、日本の躍進は期待できないでしょう。

と、ここまで個人を追及してきましたが、守備というのはゴールキーパーやセンターバックだけでやるものではありません。
攻撃はボールを奪ったところから始まり、守備はボールを奪われたところから始まります。野球のように攻守が先攻後攻で分かれていないため、すぐに攻守を切り替えなければなりません。
また、センターバックがボールを奪ったらセンターバックが攻撃の起点に、フォワードの位置でボールを奪われたら、まずフォワードがチェックをかけにいきます。そのため、センターバックにもボールテクニックやパスセンス、フォワードにも守備力が求められます。これは、「攻撃的サッカー」「守備的サッカー」の形容が一切つかない、現代サッカーにおける基本中の基本です。
バルセロナはその華麗なパスワークばかりに目が行きがちですが、ボールを奪われたら前から積極的にチェイシングをし、ラインを高く保ってスペースを消して相手の判断ミスや動揺を誘い、高い位置でボールを奪ったら素早くゴールに向かうショートカウンターの戦術も高い次元でこなしています。特にジョゼップ・グアルディオラ時代に徹底されていた印象です。
ルイス・フェリペ・スコラーリ政権の現ブラジル代表も、前から果敢にプレスをかけて相手にプレッシャーを与え、攻撃時はブラジル人の武器であるボールテクニックを活かしてゴールを奪う戦術を執っています。
今や、世界の強豪チームでも全員攻撃全員守備の時代なのです。むしろ、攻守分業型のサッカーをやっている強豪チームは、それこそ先日、日本と対戦したウルグアイ代表くらいでしょう。
何が言いたいかといえば、守備の問題を最終ラインだけに押し付けるのは賢明ではないということです。

例えば、活躍が期待された柿谷ですが、彼は守備をサボります。本人は守備を優先してやるという発言をしていましたが、やはりサボっていました。岡崎や前田のそれと比べるとまったく物足りません。かといって、守備をサボるのが許されるほど攻撃面で絶大な存在感を示せたのかといえば、そんなこともなく、あくまで「オプションや攻撃の幅を広げる手段としては効果的」くらいの印象でした。
もちろん、随所で巧さを見せてくれたことは否定しませんが、それでも彼に求められたのは「フィニッシュの精度=得点」です。ノーゴールでは何を言っても言い訳にしかなりません。
豊田に関しても求められたのはJリーグで発揮している得点力。献身性やポストプレーで貢献しても、シュート0本では前田以上にはなれません。
むしろ、連携面や実績で前田に遠く及ばないことを考えれば、若干マイナスと言ってもいいでしょう。
A代表としての経験はそれぞれわずか64分と26分。これですべてを判断することはできませんが、厳しい船出となったことは間違いないでしょう。私の目から見ればの話なので、ザッケローニ監督がどう評価したのかは分かりませんが。

守備の話だったのが、フォワードの話へと脱線してしまいましたが、それだけ現代サッカーはあらゆる要素が連動しているということの表れなのです。
フォワードの守備についても問題ですが、他に中盤センター、いわゆるボランチの二人にも不安が募ります。
遠藤と長谷部は共にキャリアの斜陽に差し掛かっており、衰えが隠せなくなっています。更に、遠藤はリーグレベルの劣るJ2、長谷部は所属チームのヴォルフスブルクで右サイドバックとしてプレーしているという問題もあります。長谷部は新シーズンは中盤で使ってもらえるようアピールすると言っていましたが、当のクラブは長谷部と同じセンターハーフを主戦場とするルイス・グスタヴォをバイエルン・ミュンヘンから獲得しました。コンフェデレーションズカップでの活躍が印象に新しいこのブラジル代表がボランチのレギュラーに君臨することはほぼ間違いなく、長谷部はやはり右サイドバックとしての起用が多くなることでしょう。中盤としての試合勘から判断すればマイナスとなることは避けられません。
ウルグアイ戦では、遠藤はその武器である正確無比なパスワークを発揮することはなく、そのため、難のあるディフェンス面が目立つ結果となりました。長谷部についてもバランサーとして一回りレベルが下がったかのような印象でした。
こうなると新戦力に期待したいところですが、私が東アジアカップで最も期待していた柴崎が体調不良で当大会の参加を辞退したのが残念でなりません。
今回、試合に出場した山口はレギュラーの二人と比較して、より守備面で計算できる選手。パサータイプの柴崎とのコンビを一度見てみたかったのですが、こればかりはどうしようもないですね。
私は予てから柴崎を底に、山口と代表には呼ばれていませんが大宮アルディージャの青木をその前に並べ、高萩をトップ下に置くかつてのミランシステム(ピルロガットゥーゾセードルフ、カカのカルテット)を妄想していたのですが、東アジアカップで私的高萩株価が大暴落してしまったので、今後は私の妄想の中でも実現することはないでしょう(笑)

またも話が脱線してしまいましたが、守備に関しては全員が徹底したチェイシングを行うこと。守備的にシフトするにしろ、パスサッカーを続けるにしろ、これは徹底しなければなりません。世界のトップチームですらサボらず守備をするのに、個人能力で劣る日本がそこを怠ったら勝てるわけがありません。某イタリアの名門クラブへの移籍話がなかなかまとまらないロシアリーグの某選手に特に言ってやりたいです。何か言う暇があったらまずちゃんと守備をしてください。
柿谷くんも個人能力に優れるというのはJリーグレベルでの話。世界には君以上の選手がてきとーに石を投げても当たるほどいるのだから、献身的なプレーもちゃんとこなさないと、ただの「リフティングが上手な人」で終わってしまいますよ。
そして、全員が守備を徹底したうえで求められるのがセンターバックの個人能力というわけですが、正直、日本のセンターバックのレベルは低いと言わざるを得ません。
前半戦の大宮アルディージャJリーグレベルのフォワードを組織的な守備で抑え、Jリーグレベルのディフェンダーからは楽にゴールを奪えるエースを2枚(ズラタン・リュビヤンキッチミリヴォイェ・ノヴァコヴィッチ)置いて確実にゴールを奪う、というやり方を(意識的にやったのかは分かりませんが)採用していて、そういう意味では理に適っているなーと思いました。今はその二人が離脱していたこともあってかなり失速していますが、今でも賢いやり方だなーと思っています。
それでも、個人に目を向けるとすれば、得点力が謎に高く、守備面でも悪くない那須や、ウルグアイ戦で招集されたものの出場機会がなかった森重あたりを試してもらいたいところですね。

それから、キーパーは西川にしましょう。前回の川口や、日韓のときのゴンや秋田のような役割として楢崎を連れて行くのも悪くはないんじゃないかなーと思っています。
パフォーマンスは未だにトップクラスですからね。
ちなみに、楢崎のチームメイトである闘莉王は推奨しません。名古屋の試合を見ても衰えが酷過ぎて見ていられません。よくあれで待望論が出ますね。プレーじゃなくてハートの面で期待しているなら分からなくもないですが、真面目にレギュラーにしろと言ってる人が少なからずいることに驚きです。過去の日本代表の試合を見て、今現在のプレーを見ていないのでしょうか。

あと、待望論が大きい選手に佐藤寿人が挙げられますが、あれだけ点を取りながら呼ばれないということは、ザッケローニが監督でいる間はもうほぼ呼ばれないと思っていいでしょう。
現役のJ1の選手としては前田遼一と並んでコンスタントにゴールを奪っている選手。不思議と代表と相性が悪いようです(4年前は前田も同じような状況でしたが…)。

さて、個人的にサッカーで最も必要な要素はセンスとテクニックorハートの強さだと思っています。
種類は問いません。例えば、センスといってもピルロのような選手もガットゥーゾのような選手も個人的にはどちらもセンスのあるサッカー選手だと思っています(この二人を例に挙げたのは分かり易いと思ったからです)。
そして、ピルロはテクニック、ガットゥーゾはハートの強さを持っています。どちらも素晴らしい選手です。さらに言えば、こうした対極に位置する選手が組み合わさることで1+1が2を遥かに超えることもあります(例としてはこの二人)。
日本にはまだまだセンスを感じさせる選手は少ないです。では、センスのない選手がセンスのある選手と対等以上に闘うにはどうすればいいのか。
それは献身的にプレーすることと考えること。
オシム監督がよく言っていますね。よく「走る」方ばかりがクローズアップされますが、オシム監督はただがむしゃらに走り続けろと言っているわけではありません(多分)。
アスリートとしての能力はどれだけ鍛えても限界があります。フィジカルはもちろん、テクニックに関しても例外ではなく、いくら練習を重ねたからといって、ロナウジーニョのような華麗なフェイントを試合中に出せるようになったり、ピルロのような快感すら覚える正確なパスを出せるとは限らないのです。
しかし、考えることに関しては限界がありません。物理学や数学のようなものではなく、一瞬の判断や先を読む力といった、いわゆるフットボールインテリジェンスを磨くこと。それは汗を流して身体を動かすことと同じくらい、もしかしたらそれ以上に大事なことかもしれません。
もし、アスリートとしての能力だけで勝てるならレアル・マドリーチャンピオンズリーグで10年以上も優勝から遠ざかることなんて有り得ないことでしょうし、リヌス・ミケルスアリーゴ・サッキ、そしてペップ・グアルディオラといった「指導者が評価される」こともまた有り得ないはずです。
しかし、現実にはタレントをかき集めても勝てないチームはいくらでも存在し、また監督は選手以上に評価されることもあります。
これはサッカーが「足」と「頭(脳)」を使ったスポーツであることの証明といえるでしょう。
更に、献身性はともかく、頭脳に関しては結果論的に「センス」へと昇華することもあります。やり方次第でセンスがないと思われていた選手が「センスに恵まれている」と評されることもまったくの夢物語ではないのです。

さて、日本代表の未来ですが、ネガティブになる必要はまったくありません。
Jリーグが発足して20年。プロリーグを設立してわずか20年でここまで成長した国は他に類を見ません。日本はものすごく成長している国なのです。1998年フランスワールドカップに出場したときは、ワールドカップに出場することそのものが日本の悲願であり、本戦はチャレンジャーとして挑む状態でした。そこからわずか15年でアジアを超えるのは当たり前のことで、次のステップである「世界の強豪と互角以上に闘うこと」を考えているというのは、むしろもっと誇っていいことだと思います。
ブラジルやイタリアのような歴史も実力もあるような大国と対戦して「貴重な機会だった」ではなく「ここが悪かった」「ワールドカップまでにここを改善すべきだ」という話が真っ先に出るだけでも、着実に日本は大国に近づこうとしている証だと思います。

もちろん、課題が山積みであることは間違いありません。選手だけでなく、指導者を始めとしたスタッフの質、スカウトや育成面であったり下部組織の質、メディアやファンの質に至るまで、まだまだ課題、ポジティブに言うなら伸びしろがあります。
ちなみに、Jリーグは世界でトップクラスにサポーターの質がいいと言われています。家族連れでゆったりと試合を観ることができるというのは、他のサッカー大国にはないJリーグの大きな強みです。そういったいいところは残しつつ、例えば目先の結果に囚われず、先を見据えたエールができるサポーターを増やしていければ、そうしたサポーターの力が選手にも伝わっていくと思います。
Jリーグのプレーレベルのアップも望まれるところです。AFCチャンピオンズリーグJリーグのチームがタイトルから遠ざかっていることからも分かるように、Jリーグはアジアの中で競争力を落としています。アジアに敵はいないが、地理的条件から世界のメガクラブと試合がなかなかできず、それ以上のレベルに上がれないという段階ならまだしも、アジアで勝てないというのは日本が世界と肩を並べる地位につくにあたって大きな壁といえます。更に、このことから見えてくるのは「Jリーグで活躍しても所詮はJリーグレベルの選手で、世界では通用しない可能性が高い」という悲しい現実です。Jリーグの成長は確かですが、今のままでは日本が目標としている段階へはほど遠いと言わざるを得ないでしょう。
ザッケローニ監督がこれまで欧州組を重視していたのは、やはりリーグレベルの違い、つまり同じ活躍度ならレベルが遥かに上のリーグにいる選手の方がレベルが高い、と判断したことによるものでしょう。もちろん、Jリーグの選手もかなり試しているので、その結果、やはりリーグレベルの差を考慮に入れて選手選考を行っているようです。

日本はたった10年足らずで「アジアトップクラスのチーム」になりました。そこから「世界トップクラスのチーム」になるためにはまだまだ日本は涙を呑む必要があるようです。
ザッケローニJAPANはブラジルで台風の目となるのか否か…個人的にその枠は(主力に怪我などなければ)ベルギー、コロンビア、ボスニア・ヘルツェゴビナあたりになると思っています。
ベルギーはエデン・アザールを始めヴァンサン・コンパニ、トマス・ヴェルメーレンシモン・ミニョレ、ティボ・クルトゥワ、ムサ・デンベレ、トビー・アンデルヴァイレルト、ヤン・ヴェルトンゲン、アクセル・ヴィツェル、マルアン・フェライニらタレント揃い。しかもアフロが二人(ヴィツェルとフェライニ)もいるなど、メディア映えもします(笑)
コロンビアは大エース、ラダメル・ファルカオ・ガルシアに加え、ハメス・ロドリゲスやファン・クアドラード、テオフィロ・グティエレスルイス・ペレア、マリオ・ジェペスなどこちらも一線級の選手が脇を固めます。
ボスニア・ヘルツェゴビナは何と言っても強力2トップ、エディン・ジェコとヴェダド・イビシェヴィッチのコンビに期待。中盤にもミラレム・ピャニッチ、ズヴェズダン・ミシモヴィッチなど要注目のタレントが揃っています。
日韓のときはブラジル、ドイツのときはフランス、南アフリカのときはウルグアイという具合に、予選で不調だったなどの理由から注目されてなかったチームが躍進することもままあるので、日本も何とかがんばってほしいですね。

ちなみに、個人的には南アフリカワールドカップの日本代表は「結果を取りにいったのに結局、何も得られなかったクソダサいチーム」です。目標はベスト4、現実的にいえばトルシエ越え(ベスト8)だったのだから(本戦前の試合であまり振るわず、期待値が低かったとはいえ)、ベスト16で偉そうにされてもこちらとしましては…という気持ちです(笑)
そういう意味でも、ザックジャパンは前回の二の舞、つまり中途半端な結末で終わることだけは避けてもらいたいです。負けるなら派手に散った方がむしろ潔くて次へ繋がるという意味でもいいと思います。

最後に、この文章はジャーナリストのコラムや記事などではないので、読みづらさは半端ないと思います。
まあ、ただのサッカーファンのブログ。思ったことをそのまま書いているだけなので、許してくださいね><