限界集落トリプル村役場

主に、参考にしてはいけないトリプルバトルの構築を紹介しています

【ポケモンORAS】ブリガロンスタン(大嘘)【診断トリプル】

今回のアーボック枠はブリガロンでした。


トリプルバトルではもはや恒例の診断トリプル大会に参加しました。

今回はメカトルさんが主催でした。
前回以前と異なるのは、準備のハードルを下げるために準伝説が排除されているところです。
一部ポケモンは戦力として計算できる特性まで考慮すると準伝説以上に調達難易度が高いポケモンもいますが、
それでもハードルは大幅に下がったと思います。


目次:

大会ルール

恒例のルールでは引き直しをすると引き直し前のパーティには戻れないという、
自分の引きをどこまで信じるかという要素もありましたが、今回は2つのパーティからどちらか選べるようになりました。
パーティパワーが同じくらいであれば用意するのが簡単な方を選ぶこともできるので、
その点でもハードルが若干下がっているとも言えます。

診断結果

「あ」メガジュカインジバコイル、ガルーラ、オオスバメズルズキン、オクタン
「A」メガリザードンXパラセクトズルズキンヤドキングムクホークブリガロン

メガシンカ以外のポケモンは概ね同じくらいのスペックといえそうですが、
メガジュカインがあまりにも信用できなかったので「A」の方のパーティにしました。
また、追い風トリル両方の可能性があった方が相手としてもやりにくいはずです。

ちなみに、「あ」「A」は診断名です。

このパーティの良さそうなところ

  • 追い風、トリルの選択肢があり、立ち回りに幅が出せる(本当)
  • 御三家の基本タイプ全てと飛行タイプがおり、攻撃範囲に困る事はなさそう
  • 威嚇2枚のデバフが強力
  • そこそこ高速2、低速2、中速2と、試合中にS操作を使い分けできそう
  • 終盤はヤドキングで詰めを狙えそう(相手を倒せていれば)

このパーティのダメそうなところ

  • 4倍が2、2倍が1、耐性0、と飛行の一貫が深刻
  • 爆発的な火力を出すのが難しい
  • ブリガロンが他と両タイプとも被っており、役割を持たせづらい
  • 鋼タイプがいないため、耐性に任せた雑な受け回しは難しい


そんなことを考えつつ、グループ分けの結果も踏まえて、構築を練っていきました。

グループ分け

mecator.hatenablog.com

上記記事を参照。

メガ枠でそれぞれのパーティを解説しますと

メガゲンガーパーティはパンプジントリルからのコータスをエースとする線も考えられますが、
数値が全体的に落ちるこのルールでは、守ると交代を駆使するだけで滅びが成立することも多いので、
滅びパの線は念頭に置いておく必要があります。
メガゲンガーブリガロンならではの強みを発揮できそうな数少ない相手ですが、こちらもタイプ一致技がほとんど通らないのが悲しいところ。

メガライボルトパーティはこのグループの中で一番スペックが高そうに思います。
耐性や相性を見ても手動雨のギミックは搭載してくることが予想されます。
また、全体的に中速以上でまとまっているので、トリル対策として考えられるムウマージのトリル封印には警戒が必要です。

メガピジョットパーティは、こちらも手動雨を入れてきそうという予想が立てられます。
また、飛行タイプが2匹もいるので相性的には最も厳しいマッチアップといえます。
こちらのトリル展開をオクタンやゴローニャが睨んでおり、その2匹に強いこちらの草2匹には飛行2匹で圧力をかける構図となっています。

メガフーディンパーティは明確な強みを見つけるのが難しいですが、それゆえ逆に対策を立てづらい並びとなっています。
シンボラーが非常に重いので早急に処理したいところ。
また、こちらのトリル展開に圧力をかけてくるパラセクトの存在も気になります。


ここまでのコメントを読んで大体察しがついたと思いますが、
今回はトリル軸のパーティにする予定です。
追い風軸ではパラセクトヤドキングが微妙すぎるからですね。
リザードンはHCベース、ムクホークは初手か終盤に出すことでカバーします。

パーティ紹介

リザードンリザードナイトX(もうか)

ねっぷう/かえんほうしゃ/まもる/りゅうのはどう

パラセクトきあいのタスキかんそうはだ

タネばくだん/シザークロス/キノコのほうし/いかりのこな

ズルズキン@バコウのみ(いかく)

はたきおとす/ドレインパンチ/よこどり/ねこだまし

ヤドキング@オボンのみ(どんかん)

みずのはどう/サイコキネシス/なまける/トリックルーム

ムクホーク@しろいハーブ(いかく)

ブレイブバードインファイト/まもる/とんぼがえり

ブリガロン@こだわりハチマキ(ぼうだん)

ウッドハンマーアームハンマーいわなだれ/しっぺがえし

ぽけっとふぁんくしょん!


前回と比較して格段にパーティ構築しやすかったです。
個々のスペックは前回より明らかに高いため、素直にそのスペックを活かす方針としました。
診断環境ならではの調整は特にありません。
また、考察段階では誓いギミックを入れようと考えていましたが、
火の海のメリットが技枠2つ(特にスペースがかつかつなリザードンの方)を潰すデメリットに見合っているとは思えなかったので外しました。
その他、コンボ要素も全くないです。

診断トリプルの特徴として、余程スペックが低かったり勝ち筋に乏しいパーティでもなければ可能な限り汎用的なパーティを目指すべきというのは経験則から明らかだったため、今回もそれに従いました。
(通常のトリプルバトル環境では、診断トリプルのパーティは大半が「スペックが低かったり勝ち筋に乏しいパーティ」になるので、ある程度汎用性を捨ててでもコンボやギミックに寄せた方が良い場合もあります。)
前回のパーティですら特にギミックを用意しなかったので、今回のパーティであれば尚更です。
御三家2匹という並びに惑わされなくて正解でした。
ちなみに、やめた方がいいのは汎用性の低いギミックを用意することで、今回のようなグループリーグ形式であれば、余った技スペースに対戦相手へのメタ要素を仕込んでおくのは悪くないです。

個体について、リザードンパラセクトは育成済みのものをそのまま使用(リザードンはY個体として育てたものを流用)。
他は今回欲しい調整の個体がなかったり、そもそも育成済みがいなかったりなどで新規。
(ぼうだんハリマロンをくださったくらうんさんに感謝)

個別解説

リザードンは無難なアタッカー型
硬い爪を振り回してやっていることは口から火や波動を放つことです。
特性は実質ないことになりますが、相手の威嚇枠に攻撃を下げられてしまうことを考慮すると、
大抵の場面では特殊型の方が火力は高いです(フレアドライブの威力なども考慮すると一概には言えませんが)。
また、一致全体技と対角技を使える点も物理型にはないメリットです。
中央からの熱風で削り役として、対角からの波動技で詰め筋役として、多岐にわたる活躍が見込めます。
とにかく安定感が抜群な上、タイプ一致技のみで範囲も完結しており、メガシンカとしてはやや爆発力に欠ける点以外は文句なしでした。
ぎんなんさんが羽休め型が強そうとおっしゃっていて、技スペ足りないんだよなーと思いながら気づいたのですが、
後述のヤドキングに癒しの波動を入れれば似たようなことができたと、今になって思いました。
羽休めを入れるなら放射を外すことになりそうですが、見えているワイガで動けなくなるのは馬鹿らしいので単体技を選びました。


パラセクトは安定のサポート役。
ルール上、モロバレルが選出されにくいこのルールでは差別化を考える必要が全くありません。
ほぼモロバレルと同様の運用が可能です。
高確率で鋼タイプのいないパーティになるというデメリットを差し引いても当たりの部類です(何なら大半の鋼タイプより強い)。
場に出すだけで相手の行動を大きく制限できるので強力です。
挑発で暇にならないよう、攻撃技を2つ持たせましたが、有効だったかどうかは分かりません。
しかし、下手な補助技を使うくらいなら胞子と粉を連打していれば良いというのはあります。
4倍弱点を2つ持つため耐久全振りながら持ち物はタスキ。
飛行タイプ相手にもタスキを盾に無理やり動かしていく選択肢も取れるので無難なアイテムです。
トリル下では実質回数制限のない猫騙しを振り回し、確実に勝利に貢献してくれました。


ズルズキンは特に言うことなしのテンプレ型。
よこどりの枠が人によってバークアウトになったり他の攻撃技やサポート技になったりする程度でしょうか。
グループリーグのパーティを見て、ムウマージのトリル封印を止める手段が必要になりそうだと感じたため、よこどりの採用です。
あとは暇なポケモンの壁とかを奪えたらおいしい。
はたきおとすはこのような誰が何をしてくるのか読みづらい大会にあって、高威力の打点としながら持ち物チェック&無効化と、アドバンテージの塊のような技です。
持ち物は飛行が刺さりすぎているので保険としてバコウ。
他2匹はバコウを持たせたところでどうしようもないですが、ズルズキンまで暴風で簡単に蹴散らされてはお話にならないので。


ヤドキングはトリル特化型。
最初は冷静HCで考えていて、フレ戦でも試していましたが、思ったより柔らかい割に火力もさほどでもない、とメリットを感じる局面が少なかったため、
とにかくトリル成功率を上げるべく生意気HDとなりました。
これによって本来ニョロトノに使う予定だった王者の印を2つも消費してしまいました。悲しい。
水の波動はコータスなどの役割対象が対角へ逃げても遂行できるように採用しました。
HDにしたことで役割対象以外へのダメージが絶望的ですが、この技に求められるのは炎岩地面を確実に仕留めることなので致し方なし。
他も無難な技ですが、なまけるの枠は前述の癒しの波動でもよかった気がします。


ムクホークは普通のアタッカー型。
このパーティとは数値的に噛み合いが悪いですが、かといってHAとかにしても、と思ったのでテンプレに。
基本的には先発で出して相手の火力を下げつつ11交換を狙い、トリル下で他のポケモンを出す下準備とするか、
終盤、トリルが切れた際に繰り出してスイーパー役とするかのどちらを任せるかで選出が変わります。
素の攻撃力でもプレートアローくらいの火力があるので計算しやすいです。
追い風をしてメリットのあるパーティでもないので、攻撃技3つと守るで完結。
とんぼがえりはこのパーティではメガゲンガーのロックを汎用性を保ちながら解除できる数少ない手段です。


ブリガロンに関しては正直、このパーティで何をさせたらいいか全くイメージが湧かないポケモンでした。
そもそもさほど強くないという事実もありますが、このパーティにおいては草タイプとしてはパラセクトが、格闘タイプとしてはズルズキンが、
より強力な要素を持ちながら同じ役割をこなせてしまう縁のなさもあります。
最初はチョッキを持たせていましたが、やはり弱く(私は大仰に表現する際「信じられないくらい」という表現を多用しますが、今回に関してはブリガロンの弱さを全く疑わなかったので「信じられない」点は何一つありませんでした)、どうしたものかと悩みました。
前回はアーボックがネタ枠でしたが、アーボックは威嚇というトリプルバトル最強クラスの特性を持つため場に出す価値自体は高いポケモンである一方、
ブリガロンに関してはそれすらありません。
ここで、そう言えばアーボックの持ち物はハチマキだったことを思い出しました。
火力がさほど高くないパラセクトズルズキンに対して差別化するのであれば、最大火力を求めるしかないと結論づけました。
技は安定高火力のウッドハンマー、トリルとのシナジーアームハンマー、タイプ一致と同様の火力になるため全体技の岩雪崩の3枠がすぐ決まりましたが、
ラスト1つがなかなか決まりませんでした。
火力以外の差別化要素としてはやはりメガゲンガーの一致技2種を無効化できることですが、こちらの打点もないので強みになっていませんでした。
そこで、技一覧をもう一度確認すると、メガゲンガーを倒せそうな技を発見しました。
それが「しっぺがえし」でした。すばやさ関係的に威力100を出しやすく、珠以上の火力であればHメガゲンガーを一発で倒せます。
威嚇で火力を下げられてもリザードンの熱風などとの合わせ技で倒せる圏内には押し込むことができます。
相手視点でも一致技は通らないけどこちら側にも打点がないように見えると思うので意表をつきながら倒すことができます。
余談ですが、珠で考えていた際、「まもる」を採用しようとしていました。ポケモンにわかすぎる

選出

基本選出
リザードンズルズキンヤドキング
大体の試合はこの選出
全体火力、威嚇、猫騙し、S操作が並んだ基本中の基本といえる並びです。
基本的にはトリックルーム展開からパラセクト等を織り交ぜて試合運びを進めていきます。
余程選出に偏りが出ない限りガチトリパのようなパーティに出会すことはないので、大抵はこちらが有利に試合を運べます。

対戦ログ


あかさびさん戦
メガフーディンパーティです。
全体的に素早いポケモンが多いのでパラセクトに注意しながらトリル展開していきたい。
想定通りトリルから展開しつつ、相手を制圧していきます。
メガフーディンの2連守るで詰め切れるか怪しくなりましたが、トリル下で優位に試合を運び勝利。

いこーるさん戦
メガライボルトパーティ
単純なパワーは一番高そう。
雨下でぶん回されると厄介なルンパッパを初手で早々に処理。
ヤドキングがねむりごなを避ける運の良さもあり、トリルから一気に攻勢へ。
また、封印もトリル返しもされなかったため、そのまま制圧し切って勝利。
キノコのほうしとねむりごなの差が勝負を分けました。

ちなみに、ここまでの2試合でブリガロンの行動は0回。

ひろさん戦
メガゲンガーパーティ
メガゲンガーブリガロンが対面し、ブリガロンが千載一遇のチャンスを得る。
しっぺがえしでメガゲンガーを粉砕し、滅び択が消失(こごかぜだったので多分、滅びではないようですが)
あとはコータスに注意しながら着実に(怪しさ満点な立ち回りでしたが)アドバンテージを稼いで勝利。
ブリガロンは初手でメガゲンガーを倒した後に交代し、その後出番はありませんでした。

れうにさん戦
メガピジョットパーティ
3連勝と順調に来てはいますが、最後の相手は飛行2枚と相性的に最もきつそう。
メガピジョットペリッパーを早々に削り、トリル下で動かしにくい状況を作ります。
吹雪で凍結するキノコ。すぐ解凍されるキノコ。
運要素でもこちらが優位に運べて勝利。
ブリガロンは最後に一発殴る出番はありましたが、別にブリガロンである必要はありませんでした。


ということで予選は4-0。
運が味方したのも事実ですが、対戦相手ごとにメタ要素をはっきりさせて、それらを確実に潰せていけたのが勝因として大きかったと思います。
ブリガロンが1試合しか仕事をしていませんし、その1試合もギリギリになってしっぺがえしを思いついていなければ何もしていなかったと思うと悲しいですね。
決勝トーナメントでは汚名を返上できるか。


決勝トーナメント1回戦はごまさん
メガ枠はラグラージ
水3体に加え、2匹が雨に関わる特性を持つため、雨ギミックは搭載していることが予想されます。
対してこちらは草が2匹いるので、ここで圧力をかけていきたいところ。
問題は対草をどの程度考えているか。
草4倍が2匹いる上、雨軸とするとウインディのパワーも下がるので、どこかで草への打点は用意するはず。
氷技をサブウェポンとして搭載しているレベルであればまだ良いですが、コジョンドが突然アクロバティックな動きをしてくると辛いです。
ただ、飛行技を入れるとしたらコジョンドくらいしかなく、そのコジョンドは割と技スペースに余裕がないポケモンではあるので、わざわざアクロバットを入れるだろうか、とは思います。
多分、その枠に汎用技を入れて、草は氷技とウインディと立ち回りでなんとかする方が、草以外を相手することも考慮すると強いので。
また、ダイノーズのレベルが2か50かで立ち回りが大きく変わってきます。
ちなみに、このパーティのウインディであれば、自分だったらナットレイのようなポケモンへの打点として炎技は何かしら入れるとして、残飯鬼火バクアみたいな型が良さそうだと思っていますが、どうでしょうか。

試合は集中+急所でヤドキングがいきなり倒されてしまいます。
持ち物的に火力アップアイテムではなさそうなので、その場合半分入らないので耐えていたはずでしたが...
草2匹をトリル下で振り回すプランが早くも崩壊。
その後もこれらをカバーする立ち回りができず、素早さ関係的に劣勢を強いられます。
ついでに終盤ズルズキンが凍結したことで完全に終戦
いいところなく負けてしまいました。
急所は痛かったですが、アイテム次第ではどの道怪しかった場面ではあったので、諸々の考慮不足が招いた結果です。
ただ、このパーティだと防ぐ手段が貴重なパラセクトを切ることくらいしかないのが厳しいところです。


大会を終えて

大会全体共通の感想としては、強いポケモンをきっちり強いポケモンとして型を組めたのが良かったですね。

具体例を挙げますと、ヤドキングはHDに変更したおかげで安定したトリル展開ができました。
そもそもダメージを負う局面が少なかったですが、ドレディアの前で安心して動かせるなどの影響はありました。

また、リザードンが何もかも優秀だったことも後押ししてくれました。
通常ルールではYやニンフィアの存在がネックとなり、上位禁止系ルールではYのせいでついでに出禁になってしまうため、
強さを実感する機会が少ないですが、メガ枠に違わぬ活躍ぶりでした。
上位禁止系ルール主催者にはYだけ禁止になるよう取り計らってもらいたいくらいには今後も使っていきたいポケモンでした。

しかし、大会を勝ち抜いていくには今一歩足りていませんでした。
パーティは強くも弱くもない立ち位置でしたが、組み方次第ではどうとでもなる程度の差しかないとは思っていたので、
敗因としてはパーティ構築力不足と考察不足でしょうか。
グループリーグは組み合わせが決まってからパーティを組めるので対策しやすいですが、トーナメントはそれを選出と立ち回りだけでなんとかしなければなりません。
構築と考察がトーナメントを勝ち抜くレベルではなかったということでしょう。

いつあるか分かりませんが、次はまた違った戦い方ができればと思います。

Special Thanks

メカトルさん(主催)
くらうんさん(個体提供)
Jさん(フレ戦相手)
今大会対戦相手のみなさん
配信をご視聴いただいたみなさん
トリプルバトルを愛するみなさん